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書きたい時に、書きたいものを、書きたいだけ。 そんなココマ中心・小松受トリコブログ
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ジムに通ってます・・・ていうか昨日からですが。
お風呂入ってから帰れるので、楽なんですが、晩御飯をちゃんと食べれないのが難・・・
日付が変わる直前に食べたりして、痩せるのかどうか・・・
でもまぁ、筋肉はつくと思います。

どの口が早めとか言うか!なレベルではありますが、とりあえずパロココマの続きです。




がばっ!
唐突にココは目を覚まして上体を起こした。

「ぐっ・・・!」
急に起きたせいか、頭痛がする。
まだ毒が残っているのかもしれない。

既に辺りは真っ暗。
夜中なのは間違いない。
一体どれほど時間が経ったのか。

「しまった・・・!」
慌ててココは起き出した。
・・・いや、起き出そうとして気づく。

ココはベッドに寝ており、その脇に小松が眠っていた。
小松とのベッドはくっつけてあるのに、ベッドではなく反対側の床に座り込み、ココの手を握っている。
握っているというよりは、捕まえて、手のひらを枕にでもしている様子ではあるが。

泣き晴らしたのか、目元が赤くなっている。
掴まれていない方の指でそっと頬をなぞれば、涙の乾いた跡があった。

ベッド脇のボードには、洗面器がある。
枕元には湿気を帯びたタオルが落ちていた。
どうやら看病してくれていたらしい。

ならばこの涙の痕は、自責の念に駆られた跡なのだろう。
ふぅっとココは一つ息を付いた。

「・・・小松くん」
そっと肩を揺する。
「んぁ・・・ココ、さん?」
「うん」

「ココさんっ!!大丈夫ですかっ!?」
ココの姿を認めるなり、小松はがばりと起きあがった。
「ごめん・・・もう少し声のトーンを落としてくれるかな?頭に響くんだ」
「ごっごめんなさ・・・あっ!・・・すみま、せん」
慌てて謝ろうとし、気づいて小声になる。

「頭、痛いんですか・・・?」
ゆっくりと小松は伸びあがると、そっとココの頭に手を伸ばした。
「寝過ぎたのかもしれないね・・・僕はどれくらい寝ていたのかな?」
夜な事は見れば分かるが、昏倒していたせいか時間間隔が曖昧だ。

「えぇと、今は夜中の3時過ぎだから・・・半日くらいでしょうか?」
その言葉を聞いてほっとする。
よもや知らぬ間に数日が経っていた、などと言う事がなくて良かった。
未だする頭痛は寝過ぎではなく、完全に体調が回復しきれてないからのようだ。

「その間、何か問題は?」
「え・・・?」
訝しげに小松が眉を顰める。
質問の意味が分かってないのだろう。
ココが倒れた以外に何の問題があるのだろうか、とでも言いたげだ。

「・・・なんでもないよ」
小松の知る限りでは特に村に問題は起こってないようだ。
本来なら自ら行って確認したいくらいだが、回復しきれないこの身体で森には行かない方が良いだろう。
最悪の事態なら、村がこのように静かである筈はない。
そしてもうしばらくすれば夜明けだ。

「本当にすみませんでした・・・」
「こんな事をした理由くらいは教えてくれるんだろう?」
「はい・・・」
答える小松に戸惑いはもうない。
しょげかえった声で小松は告白し始めた。

告げられた内容は、概ねココの予想通りだったと言えよう。
だが、毎晩出かけるココを不審に思っているのではない。
「…最近ココさんはとても忙しそうにしていたので・・・だから、少しリフレッシュをして、ゆっくり休めれば良いなと思って・・・」
小松の行為は、ただココの身体を案じての事だった。

キノコ狩りはあわよくばピクニックのつもりもあったのかもしれない。
そこでのんびり昼寝でも出来れば良いとでも思ったのか。
しかしそれにはココが一時間だと制約を付けてしまった。
ならば小松は村の外には出ず、ゆっくりして欲しいと思った。

だが、教会に居ても何かしら古い書籍を繰ったりして根を詰めているココだ。
クールに振舞っていても、最近は目の下にうっすらくまも浮かんでいて、無理をしているのが小松の目からも分かる程だ。
ただでさえ小松は己の為にココが忙しい時間を割いていると思っている。
そこで神父の仕事も行い、更には自分が村で平和に過ごす為とは言え、ハンターまがいの仕事までしている。

「けど、毒キノコは取ってないと思っていたんだけれど・・・」
キノコ狩りに出かけた時は、殆ど自分がキノコを見つけていた筈だ。
特に異常な電磁波を発するキノコは無かったハズ・・・

「もしかして・・・」
小松には一つだけ心当たりがある。
昼間、ココは次々とキノコを見つけ、採取していったが、小松も自分でキノコを取りたかった。
何よりココを休ませる為のキノコ狩りで、ココに振舞う為の料理なのだ。
それらを全てココに採らせる訳にはいかない。
本来は小松が全て採って来たいくらいだったのに、ココに抱えられ、ココがキノコを採っている有様だ。
自分の提案はココの負担にしかなっていない。
小松自身も、少しでもココの力になりたいのだ。

その焦りが出たのだろうか?
ココがしゃがんでキノコを取っていた、その視線が逸れた時、小松の目に飛び込んできたキノコ。
小松はココに採られない内に、と詳しく確認もせず、急いで採取してグルメケースに仕舞った。
小松が採った、たった一つのキノコ。

小松は席を外し、植物図鑑を手に戻ってきた。
パラパラとページを繰る。
「・・・あった!」

小松の採ったキノコは、しっかりと毒キノコに分類されていた。
「・・・・なるほど。ヒトヨタケか・・・・」
ココが小松の上から図鑑を覗き込んでいる。

「ココさん!まだ寝ていてください!」
起きあがっていたココにビクリと背筋を強張らせた小松は、ココをベッドへ押し戻す。
抵抗などいくらでも出来たが、小松の顔を見てココは素直に従った。
まだ万全の体調でないのも確かなのだ。

「・・・本当にごめんなさい、ココさん・・・」
しおらしく謝る小松の顔を見れば、故意でない事は明白だ。
「もう良いさ。それより小松くんが食べたんじゃなくて良かった」

ココが食べたのはヒトヨタケの亜種だろうか?
睡眠不足が続いて疲れていたとは言え、丈夫な身体を持つココが半日も昏倒する代物だ。
強力な作用があるとみて間違いない。
小松が間違って食したのなら、この程度では済まなかっただろう。

「ココさん・・・・」
「随分と心配をかけたようだね」
「いえ、結局今日はココさんの負担を増やしただけで・・・申し訳ないです・・・」

あまりに情けない顔をするから、小松を安心させる為にも素直にベッドに戻ったココだが、負担というなら今日だけのものではない。
いや、もしかしたらあのキノコが強力な作用のあるのではなく、身体が疲労のあまり休息を欲していただけなのかもしれなかった。
そう、確かヒトヨタケは眩暈や嘔吐を引き起こすが、意識が昏倒する程の毒はなかった筈。

そもそも毒のあるキノコを使った料理が出されたなら、普段の自分なら気づく。
小松自身に悪気がなかったとしても、もう少し注意して小松の行動や採取したキノコ、用意した食事を見つめていれば、異常な電磁波や毒物の香りを見分けられたのも確かである。

ならばこれは注意力が散漫だった己の過失だ。
小松を抱いていた事に安心し、小松が採ったキノコに気付かなかった。
己が採ったキノコをグルメケースに入れる時に、ケースの中の電磁波を確認しなかった。
ある程度予測が付いていたとは言え、小松が何か企んでいると知っていたのに、出された料理を注視することなく口をつけた。

どれか一つでも実行していれば、起こり得なかった事なのだ。
今回は辛うじて事なきを得たが、疲れていたから、で済む事ではない。
たった一つの見落としが、大惨事を招く事だってある。
今日はたった一つどころではない見落としと注意力散漫だ。

例えば吸血鬼が今日、村にやってきていたら。
対抗出来るだろう唯一のココがこの状態では翌日には村は壊滅だ。
「無理はするものじゃないな・・・」
ココは最近の己の無茶を反省する。
働き過ぎだ。

「ボク・・・」
「あぁ、小松くんのせいではないよ。むしろ小松くんのお陰で気付いたんだ」
涙目でココを見つめる小松に、ココはそっと腕を伸ばして頭を撫でた。

「ボク!ココさんが元気になるまでずっとつきっきりで看病します!!」
「仕事は?そう言えば今日は宿屋に行ったのかい?」
「ココさんを置いて行けるわけないじゃないですかっ!」
「ずっと付いていてくれたんだ?」
「うっ・・・その、はい・・・ていうかココさんが倒れたのはボクのせいですし・・・」

小松だけのせいではない。
けれどそう言った所で小松は納得しないだろう。
「じゃあ、看病をお願いしようかな?」
この状態なら、一日二日も寝ていれば治るだろう。
そっと撫でていた手を離せば、小松は意気揚々と固く絞った濡れタオルをココの額に置いた。

「任せて下さい!!」
必死な姿の中にはまだ後悔の色が残る。
早く元気になって小松の笑顔が見れると良い・・・そう思いながらもココはそっと目を閉じた。

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波竹 きみる
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自己紹介:
年齢 :トリコより上
身長 :小松より下
性別 :リンと同じ
星座 :ココと同じ
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視力 :ゼブラと同じ
足のサイズ:節乃と同じ

トリコより上で小松より下って何か凄くね?と独りでテンション上げてる可哀そうな大人
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