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あーぁ、とも思ったんですが、ダラダラ書いてた昨日のより、消えて慌てて書き直した方がスッキリした気がします。
大分短くなってしまいましたが、大筋が変わってなければいいんだ。
例によって続きものだし・・・
二度と同じ作品は出来ないって本当だなぁ・・・しみじみ。
そんな訳でトリコお誕生日おめでとう!なトリココマSSです。
去年は頑張ってトリコマを書こうとしてココが絡んでましたが、今年は思い切ってトリコマを書くのを諦めてみました!えへん。
1って書いてるけどいつもどおり前・中・後編の3構成予定です。
別に長くなりそうだから保険をかけた訳じゃないよ!
ほんのり大人向け注意。
・・・・すみません。
うっかり本文アップロードしないまま寝落ち・・・
アップロードしなおしました。
ぴちゃり
何度か軽い口づけの後、トリコの舌が小松の唇を割った。
「ぅむ・・・」
トリコに舌を入れられると、小松の口はいっぱいになってしまう。
そんな中でもトリコは器用に小さな舌を絡め取る。
口づけだけで既にいっぱいいっぱいになっている小松の意識が逸れているのを知りつつ、トリコは小松の上着に手をかけた。
一枚一枚、脱がせていく。
「んっ!?うー・・・!・・ん・・・」
途中で己がされている事に気づいても、一瞬の驚きの後に抵抗は止んだ。
小さな身体だ。
別に抵抗されてもトリコにはどうという事もないが、やはり受け入れてくれると思うと嬉しい。
裸にした小松をベッドに寝かせ、身体を離すと、トリコは己も服を脱ぎ捨てた。
「ぎゃーーーーーーーーーー!」
「ぎゃーってお前・・・何つー、色気のない声・・・」
キィンと耳鳴りがしてトリコは思わず眉を顰めた。
「ぎゃーーーー!ぎゃーーーーーー!ぎゃーーーー!ふぐっ!?」
「うるせっ」
思わず己の耳ではなく小松の口を塞いだのは、騒音の元が落ち着きそうにもなかったからだ。
「むぐっ・・・!むぐぐぐぐぐぐぐ~~~!!!!」
塞がれて尚、小松は何かを叫ぼうとしている。
暫く眺めていても、やはり止みそうにない。
その内酸欠か、顔が真っ赤になってきた。
「おい、小松ぅ。大丈夫か?」
「ふぐぐぐぐぐぐぐぐぐっ!!」
トリコには聞き取れる訳もない呻きがあったが、視線が合った事でトリコの言う事が通じたのは理解出来た。
きっと何か反論しているんだろう。
「ぶはぁっ!!!」
手を離せば口を大きく開けて息を吸う。
トリコの大きな手では、口だけでなく鼻も覆っていたかもしれない。
「はぁっ・・はぁっ・・・」
「小松?」
苦しそうに息継ぎをする小松を伺えば、小松の視線はある一定の場所から動いていない。
「や・・・いや、だ・・・」
小松はガタガタと震えていた。
それはもはや恐怖の顔。
「・・・そんな事言うなよ、小松・・・」
一方のトリコは困った風に言ってくるが、とても受け入れられるものじゃない。
震える小松にじりじりと近寄るトリコ。
もう小松の視線はその凶悪とも言える凶器に釘付けだ。
しかしトリコが寄ってきてしまえば、視線の先のものも近づいてきて、このままでは大変な事になる!と本能が告げている。
「無理ですっ!そんなの、入りませんってばぁ!!」
殆ど泣きそうになりながら小松は叫んだ。
「まぁまぁ」
宥めすかしてなんとかしようとする気持ちは、男として分からなくもない。
「無理っ!絶対無理ぃっ!」
だが、まるで生娘のような反応をしてしまうのも仕方ない事と言えよう。
トリコと小松の体格差は、あまりにあり過ぎた。
うるうると今にも毀れそうだった涙が、遂にはその大きな眼から毀れ落ちる。
「んな事言ってもよー・・・どうすんだ、これ・・・」
一度泣きだした小松はぅわんわんと声を上げて泣いてしまい、流石にトリコもそれ以上事を勧められなかった。
「・・・って事があったんだけどよー・・・」
ぶつくさと文句を言うトリコは、目の前の人物が毒化しているのに気づいていない。
いや、気づいていないというより、気にしていないというべきか。
何故なら、相手の反応なんて予想の範囲内だった。
ビッ
突きつけられた指先から毒液が飛んでくるのだって、分かっていれば身体を少しズらして避ければ済むだけの話。
いや、昨晩の小松の反応だって、怖がられるのは想定の範囲内だったのだ。
そう・・・怖がって震える小松を優しく宥めて・・・と思っていたのに、ぎゃーぎゃー叫ぶわ、わんわん泣きだすわとあまりに色気のない方向に怖がられてしまったのだけは、トリコの予想外の出来事だった。
「慣れてねーとは思ってたけど、まっさかアイツがあそこまで色気がねーとまでは思わなかったんだよなー・・・」
「トリコっ!」
ビビビッ
更に毒液が飛んでくる。
「お前・・・ボクに断りもなく何してるんだ!」
バンッ!とテーブルを叩いてココは立ち上がった。
そう、実はトリコと小松だけでなく、ココも含めてお付き合いしている関係だったりした。
「んな事言ってもよー。付き合ってもう数ヶ月も経つのに、一向に進展がねーどころか、付き合う前と何が変わったのかすらわからねーとかあんまりじゃねぇか。だから、俺の誕生日と小松と初めて出会った記念っつー事で良いかと思ったんだけどな・・・」
悪びれもなく言ってのける。
確かに、それはココも感じてはいた。
しかし小松は忙しい日々を過ごしているし、ココは住んでいる場所も遠い。
滅多に会えない上、時々会って甘い雰囲気になりはしても、トリコに気を使ってお互いそれとなくそんな空気に気づかぬ振りをしたのだって一度や二度ではない。
そう、ココと小松はそんな風に甘酸っぱい関係を築いていたが、そんなものは関係ないとばかりにデリカシーのない男が一人。
ココが居ない時に勝手に手を出すとは何事だ!
ビビビビビッ!
ココは更に目標を変えて毒液を放った。
「あああああああ~~~~!」
見る間に色を変えていく食卓の料理に、トリコは悲鳴を上げる。
自分が狙われた時は澄ました顔をして避けていたトリコも、これは予想外だったみたいで、泣きそうになりながら駄目になってしまった料理を見つめていた。
「何て事するんだよぉ~!?」
そう、この男にとってはこちらの方が余程効く罰だ。
「それはこっちの台詞だよ。小松くんに手を出すなんて10年早い!」
「ココを待ってたら爺になっちまうだろ!?それに小松だって最初は拒否なんかしなかったんだぜ?」
そう、少なくとも最初は小松もトリコを受け入れた。
お付き合いする仲なのだ。
小松とて子供ではない。
先のことを考えていてくれたと知り、ココは嬉しくなる。
それでも、トリコは先走ったと言わざるを得ないのは確かだけれども。
「トリコ。お前、一週間は小松くんに会うの禁止」
「えっ?」
「禁止」
「横暴じゃね?」
「自分の胸に手を当てて考えてみろ」
「んー・・・横暴じゃね?」
胸に手を当てて自分のした行動を振り返ってみたところで、思い立ったが吉日なトリコは己の行動を後悔することはしない。
そしてそんな事はココも良く分かっていた。
「まぁ、お前の誕生日だったって事で先に手を出したのは許してあげる」
小松くんの気持ちを確認できたしね、とはココは付け足した。
「お、そうか」
「そして、少し遅くなってしまうけど、僕からも誕生日プレゼントを用意してあげるよ」
「どうした、ココ?」
なんだかんだ言いつつ、普段からトリコに甘いところがあるココだが、小松のことに関しては結構容赦がない。
それがここまで寛大になられると、嬉しさより不審が先立つ。
「まぁ、そんなに毒性はないから、料理の続きは食べていいよ」
それがプレゼントだと言わんばかりの流れ。
「おっ、マジか!」
ココの言葉を信じてトリコはココの毒を浴びた料理を一気にほお張った。
ココの家に行ってココに料理を作ってもらうのは、既に日常茶飯で誕生日プレゼントという雰囲気でもなかったが、それでココが許してくれたのだから、それもアリだろう。
「あぁ、トリコなら、一週間くらいで動けるようになるさ」
にこりと笑ってココが付け足した。
それは小松が食べたら下手をすれば命に関わるのではないか?
椅子から転げ落ちながら、いっそすがすがしい顔をして溜飲を下げているココの顔を見て、やっぱり怒ってたか・・・と再認識する羽目になったトリコだった。