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今週末旅行に行ってきます。
旅行先で何したい?と話になったのですが。
「スキューバーダイビング!」
「スカイダイビング!」
「セスナ運転!」
「銃撃ってみたい!」
「エステ!スパ!」
「買いもの!」
「ウェイクボード!」
「ウミガメと泳ぎたい!」
「バーベキューディナーショー!」
明らかに2日で遊べる量を超えている・・・!
何より3人しかいないのに、皆の意見が一致したのがスキューバーダイビングだけってどうよ?と思いつつ、スキューバーとスカイはやることになりました。
わぁいv
ええ。1人の意見だったにも関わらず、スカイをごり押ししたのは私です。
だって空飛んでみたかったんだもん!
ナントカと煙は・・・・とか言われたって構わないもん!
後の問題は、2400mから落ちるか、4200mから落ちるかなんだよなー。
やっぱりどうせやるなら高いトコから落ちるべき・・・?
以下はパロココマの続きです。
あれからもココの生活週間は殆ど変わらない。
朝に散歩に出掛け、小松の作った朝食を食べる。
キッチンの事は全て小松に任せてくれるようになった為、空き時間は執務に回すようにしたようだ。
その代わり、午後の一部が告解室で村人の懺悔を聞く時間になった。
大抵小松の腰が抜けている間である。
一応じっとしているようにと言い付けられてはいるが、そもそも立ち上がれないのでおとなしく横になっているしかない。
告解室が開く前に騒がしくなるのはもういつもの事。
黄色い声が聞こえ、小松はそれを遮るように布団を頭までかぶった。
ココが司祭を務めるようになってから、罪を告白しにくる村人が格段に増えた。
衝立越しで実際にココに面会出来る訳ではないのに、その衝立の奥にココがいる。少しでもココの声が聞ける。
それだけでも女性は満足らしい。
昔は告解室に来る村人は1週間か2週間に1人いるかどうかのペースだったが、今では毎日ちょっとした行列が出来る。
時間を区切らねばいつまで経ってもココが休めないくらいなのだ。
村人の日常生活にも支障が出ると判断された為、告解室を開けるのは一日に二時間から三時間、それも曜日が決められた。
母の大切にしていた花瓶を割ってしまったと告白するのはまだ良い方だ。
昨日は疲れていたのでいつもより旦那のご飯のおかずが一品少なかったと懺悔を行い、あまつ今後1週間は神に…と言うよりココにもその分をお返ししたい、と申し出る者もいる。
明らかに口実だ。
それを了承して受け取っているときりがないのでココは丁重に断るようにしている。
今では来た当初に隣家の村人から差し入れを受け取ったのも間違いだったかもしれないと思うほどだ。
下心なしの純粋な親切心が嬉しかったものだが、今ではその夫人もすっかりココに逆上せてしまっていた。
ある程度分かっていた事とは言え、その状況は随分とココを疲れさせていたようだ。
「小松くん!毎日僕の為に食事を作ってくれないか?!」
両肩を掴んで間近で言われたら、勘違いする女性続出だろう。
そのくらい真剣な眼差しだった。
「え、と…かまいませんけど、今も毎日作ってますよね…?」
足りなかったのかと思ったが、違った。
貧しい村だからか、食べ物や料理以外の物を差し出される事は少ない。
そして食料品を買い求めに来たココに、サービスとして振舞われるものは受け取る事もある。
村人と村人の付き合いまで否定する気はないのだ。
あまりに頑なに拒否していると、それはそれで村人に溶け込めなくなってしまうのだ。
・・・まぁ、ココが村人に溶け込もうとする事自体が間違っているという考えもあるにはあるのだが。
とにかく下心がありそうなものには極力手を出さないように心がけているのだが、これがなかなか上手くいかない。
特に料理などがそうだ。
おかず一品などが一人暮らしのココには助かるだろうし、家庭的な自分もアピール出来るチャンスと考えるのだろう。
そういう差し入れが酷く多い。
そういったものには極力手を出さないようにしているが、何を勘違いしているのか
三軒隣の家族が育てた大根は素直に受け取ったのに、私の料理は受け取ってくれないのか、と騒ぐ女性もいる。
その通りだよと言う事も出来ず、かと言ってそれを受け取った後の事を考えるととても素直に受け取れない。
丁重にお引き取り願うココと、好意を受け取ってもらえないと嘆く女性、時間が長いとクレームをつける順番待ちの女性。
君たちは告解室に何をしに来ているのか、と一度真面目な顔で諭した事すらある。
それ以上騒がれると本気でキレそうだったからだ。
だがそうして顔を引き締め少しばかりキツイ言い方をしたココに返されたのは、”ほぅっ・・・”という感嘆のため息だった。
------曰く、もっと司祭様に叱られたい。
どうやらココも完全にお手上げのようだった。
せめて料理攻撃だけは避けたいのだろう。
自分達以上に料理が上手い小松が傍に居れば、ココに料理を作ってくるのは無意味だと納得してくれるかもしれない。
だがそれには小松が料理を作れる状況にある事を周りに伝えねばならない。
今小松は毒草にあたり寝込んでいる事になっているのだから。
そして起きて元気に回復しているなら、看病してくれるココの側にいる必要はなくなるのだ。
だがそれは実際には吸血鬼である小松を野放しにするのと同義。
ココは納得すまい。
ただ、監視の目を緩めてくれる気はあるようだ。
「流石にいつまでも看病と言う言い訳は通らない。だから小松くんにはいずれ僕の助祭を勤めて欲しいんだ」
「助祭としてココさんの傍にいるって事ですか?」
「うん。ついでに僕が壊滅的な料理音痴だったら、毎日小松くんが僕の食生活を心配して作ってくれたって怪しまれないよね?」
「ココさん、自分で料理出来るじゃないですか」
「小松くんほどじゃないよ。そしてこれからもっと下手になるから」
下手になるのはどうだろう?満足気に言うココに微妙な顔で返す。
そして一つ心配事があった。
「僕、宿屋で働いてたんですけど…」
「そうだね。でも忙しいのは基本は夜皆が仕事を終えてからだろう?」
宿としては正直、開店休業中と言って差し支えないだろう。
そして食事処も、酒場としての意味合いの方が強いに違いない。
「それはそうなんですが…」
小松がいなくても夫婦だけで充分やっていけるとは言え、こちらの都合だけで今まで世話になっていた所をあっさり辞めにくい。
小松の料理を期待してくれている村人もいるのだ。
今だってあの心優しい夫人や厳しい主人は、顔に出さずとも小松を心配しているに違いない。
だがそんな不安もココにはお見通しだったようだ。
「僕が掛け合ってみるから、昼過ぎまでは助祭として夜は宿屋で働いてみない?勿論助祭はミサの時だけそれらしく振る舞ってくれれば、それ以外は今までのようにしてて貰って構わない。ただ、夜はやっぱり僕の元に戻ってきて欲しいんだ」
「はぁ…」
小松は曖昧な返事をすると困ったように俯いた。
違うと分かっていても、台詞回しがどうにも口説かれているような気持ちになってしまう。
「…駄目かな?」
伺うように覗き込むのも止めてほしい。
知らず紅潮する頬を隠すようにするも、隠しきれるものではない。
「その・・・宿屋のご主人に自分で挨拶をきちんとさせて頂けるなら・・・」
「勿論!ありがとう」
心から嬉しそうにココが笑うので、小松はやっぱり勘違いしそうだなぁ、なんて思って顔を伏せた。