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メールで来週の結婚式、友人代表スピーチよろしくね★ってメールが来た!
ちょっ・・・!もう一週間ないじゃんか!
ていうか会議資料もまだとか言ってるのに、ゆっくり考える時間ないって、絶対!
何を言えば・・・!!!
っていうかええええええ・・・!?
こたちのばかぁ~!!
でも緊張しぃの引きこもりなので、直前に言われた方が腹をくくりやすい・・・かも?
あああああ・・・・どないしょー!?(おろおろ)
やっぱりもうしばらくオフで多忙です。
いい加減吸血鬼パロを早く進めて終わらせてしまいたいのですが・・・
でも以下は初心に帰って四天王(-1)×コマでほのぼの。
「珍しいし、お前が一般人と何度も一緒にハントに行くなんて」
「あー・・・ごきゅっ」
「疑問だし」
「なんでって・・・はむっ・・・何でだ?」
トリコがココに視線をやる。
食べながら話す品のない状況に今更突っ込む気も起きず、ココは深々とため息をついた。
「ボクに聞くなよ・・・・・ボクが彼に会った時、最初に言ったろ?」
「おぉ!そうか、それだ!むぐむぐ」
合点が行った、とトリコは納得したように食事を再開する。
「どれだし!?」
話題を振ったのに、分からないまま放置されたサニーは、ぴきっと額に青筋を浮かべた。
「皆さん、何をお話してるんですか?」
台所から小松が顔をだす。
「おぉ、小松!いや、お前がずうずうしい奴だって話をしてたところだ」
オブラートに包むという気すらなく、トリコはズバッと先ほどの会話の結論のみを告げた。
「へ?」
虚をつかれ、思わず絶句する小松。
「トリコ!!」
流石にココが目くじらを立てる。
「なんだよ。最初に言ったのはココだろ?」
「うっ・・・そ、それは、そうだが・・・でも!」
痛いところを突かれたが、それでもココは直接小松に言って傷つける事は避けようとしていたのに。
「あの・・・今現在僕んちの食糧を食べまくってるトリコさんに言われたくないんですけど・・・」
胡乱な眼で口喧嘩をする二人を見つめるが、二人とも聞いてない。
「ねぇ、そう思いません、サニーさん?」
特に気にするでもなく、小松はサニーに話を振った。
「確かにそうだし。けど、トリコやココの言う事も最もだし」
「えぇっ!?」
「ついでに、図太くてニブいってのも付け足してやるし」
「ちょ、それってほぼ同じ意味ですよね!?そんな笑顔で言われても全然嬉しくないんですけど!?」
四天王と比べて自分など取るに足りない存在であるのは重々承知の上だが、三人のつける自分の酷評にちょっと落ち込みそうになってしまう。
「あ、あのね、小松くん!ボクは別に小松君を嫌っている訳じゃなくて・・・!」
気配に敏感なココがいち早く小松に気付いたようだ。
ココ自身もオロオロしているのは、どう小松に対処すれば良いか分かってないからかもしれない。
「分かってます。水清ければ魚棲まず、ですよね?」
ココのフォローに苦笑して返せば、ココはそれ以上何も言えず黙りこんだ。
「おー。ココも言ってたろ。目を見張る程の図々しさが親しみやすさにもなってるってよ!」
「トリコッ!」
「ココ、お前松にそんな事言ったの?」
「う、うるさいな!あの時はまだ顔を合わせただけだったから、小松君をちゃんと知らなかったんだよ!」
「いや、ココもたまには良い事言うし!」
「・・・」
ギャーギャー騒ぐ四天王に、ひっそりと小松は涙した。
騒ぎが収まったのは、トリコが出された料理を全て食べきった後。
いや、そこで自分の分までトリコが食べただとか、出された料理を目で楽しむ前にトリコに食われただとか。
まぁ、主にココとサニーの分まで平らげたトリコが、散々二人に文句を言われていたのだが。
「ところで、本当に何の話題だったんですか・・・?」
気を取り直して小松が聞いてみた。
「俺は何でトリコが毎回松を連れてハントに行くのか聞いただけだし」
「はぁ、それで僕が図々しいからだと。えーっと、もしかして僕、皆さんにウザがられてるんですか?」
「そんな事ないよ!」
「そんな訳ねーし!」
慌てて二人が否定する。
返事をしなかった者が一人。
「小松ぅ~。答えが分かってて聞くのは、性格悪いんだぜ?」
ニヤニヤしながらトリコが言った。
「これくらいの意地悪は、許されるでしょう?」
平然と小松が答える。
何と言うか、ツーカーだ。
それこそココとサニーの二人が、少し嫉妬してしまうくらいには。
四天王に意地悪をする一般人・・・傍目に見れば異常である事この上ない光景だが、幸いこのプライベートルームには、四人を除いてほかにはいない。
「確かにボクは図々しくもトリコさんにいつもハントに連れて行ってもらってますけど、ハントに行く時にはトリコさんの方から声をかけてきてくれますもんね?」
「そりゃ、お前がまた連れてってくれ、行く時は連絡くれって言ったからだろ?」
「でも、本当に面倒ならそんなお願い、無視すれば良いじゃないですか。自分一人で行った方が絶対効率良いんですし。」
「何、お前、俺と一緒にハント行きたくねーの?」
「いいえ。行きたいです。」
「なら良いじゃねーか」
「ええ。毎回律儀に電話をくれるトリコさんには、いつも感謝してますよ」
「うーん・・・これが小松くんの強みと言うか・・・」
「はい?」
「だから、最初の質問だし。」
「ココやサニーはともかく、俺は今までも結構一般人とハントに行く事もあったんだよ」
理由は様々だが、と付け足す。
「へぇ、そうなんですか。そう言えばトリコさん、最初こそ驚いてましたけど、普通に僕を十夢さんの船に乗せてくれましたもんね」
その気になれば置いていく事だって出来たのに、遺書を書けと言っただけで、トリコは小松の同行を認めた。
「今回だけだと思ってたんだろ?」
「まぁな」
「へ?」
何度も一般人をハントに連れて行った事があるなら、今までだって自分と同じ事を言った人間はいただろう。
「それが懲りない松の図々しい所以だし」
わかんねーかな?とサニーが肩を竦めた。
「ほらお前、ハントには全然役に立たねぇどころか、完っ璧足手まといだろ?」
「うっ!」
「普通の人は危険な場所に一回行けば、それで懲りるよね。ましてや死ぬ目にあってるんだし」
「ううっ!」
依頼人がハントについていく理由。
もちろん、ただの四天王への好奇心という事もあるだろう。
依頼した獲物をハントする処をこの目で確認したいという気持ちもあるかもしれない。
だがトリコのハントに同行した者に、例外なく再びハントに同行したいという者はいなかった。
理由はハッキリしている。パターン化しているくらいだ。
美食屋と己の力量の差を見せつけられ、完全に足手まといと知った者が遠慮してしまうのだ。
トリコの威嚇を知ったものは、顔に出す出さない関わらず、化け物扱いをする。
命の危険にさらされれば、二度と同じ目にあうのはごめんだと思う。
あまりの恐さに気がふれてしまう事もあるくらいだ。
次元の違う世界を知り、彼等は自ら退場する。
人は、あまりに自分の常識とかけ離れてしまったものを、自分の常識と織り交ぜて受け入れることは出来ない。
時折このままハントではない処で付き合いを続けて、トリコという有名な美食屋の知り合いでいたいという者がいるくらいだ。
それだって、周囲への自慢やもしかしたらハントのおこぼれに与ったり依頼料をまけてくれるかもしれないという、自分だけ安全圏にいて得をしようという、利己心に満ちた図々しいセリフだった。
トリコの威嚇を見たはずなのに、その後の反応がごく普通だった小松にトリコはその場では深く考えていなかったが、帰った後には
『良い思い出になりました!』
そう言われて終わりだと思っていた。
お願いがあると言われて聞くこともせず断ったのも、こちらのパターンかと胸が悪くなったものだ。
まさか、『また付いて行って良いですか?』と言われるとは、思ってもみなかったのだ。
自分でハントに行って、直に加工前の食材を発見する楽しさを小松は知ってしまった。
確かにそれは命の危険を伴うものではあるが、それを上回る高揚。
「分かりましたよ・・・どうせ僕は皆さんに迷惑をかけながらも、毎度ハントに同行したいと思う遠慮なしな男ですよ・・・」
流石に言われ続けて拗ねた気持になる小松だが、最初にフォローを入れたのは、今まで散々ズバズバ言ったトリコだった。
「俺は小松のそういうところが嫌いじゃないぜ」
確かにハントに同行する、という事においては遠慮はない。
だがトリコのペースでは歩けずとも、疲れたからと言ってすぐ休憩を取ろうと自分のペースにトリコを合わさせる事はしない。
一人で行くのは難しい場所以外で、甘えてずっと背に乗っかって運んでもらいたいというような事もない。
まぁ、そんな我儘を言われていたなら、二度とトリコから小松に連絡をしようと思わなかっただろうが。
小松はちゃんと自分の足で立って、歩いている。
「変にうわべだけで取り繕われるより、ずっと良いと思うよ」
口でうまいこと言われても、敏感すぎる自分たちには、相手の本音が見えてしまう。
普段と違う声音、体臭、態度、体温、表情、電磁波・・・様々な変化を感じずにはいられない。
驚きはあっても、小松から感じられる自分に対する電磁波が不快な方向に揺らぐことは、今まで一度もなかった。
いや、己の体の事を知った後は、距離を取るどころか今まで以上に小松の電磁波が柔らかくなったのだ。それこそ、自分を包み込むように。
「料理に対する情熱がそれだけ美しいって事だし」
料理をするという事において、生の食材を目の前にした小松は、やはり目の輝きが違う。
感情が素直に出る分、感動も他の人間以上に伝わってくる。
それと同時に伝わる、感謝の心。
包丁さばきだけではなく、志が高く、己の欲に忠実。
手がかかる癖に連れてきて良かったと思えたのは、一般人を美しいと思ったのは、小松が初めてだった。
「へ?え?えぇっ?」
一転した言葉に、思わず小松が頬を赤らめる。
褒められなれていないのか、聞き流す事も出来ずにいる。
「え、と、ありがとう、ございます・・・」
もじもじと照れながらも、ようやく礼を言えば。
「うわっ!ブサイク!鼻の下伸びまくってんし!!」
「酷っ!持ち上げたと思ったらすぐ落とすんですか!?」
「そうだぞ、サニー!小松君はキモくなんかない!愛嬌があって可愛らしいじゃないか!」
「ちょ、ココさん!サニーさんにはキモいとまでは言われてませんでしたけど!?」
「それに、ウマい匂いもするしな!」
「それ関係ありますか!?」
「おい、お前ら・・・言っとくけど、松はやんねーし?」
「って僕は物じゃありませんーっ!」
力の違いがあれども、小松は四天王にはない、別の力を持っている。
周りの目がいくら釣り合わないと思っていても、当の四天王は小松の力を認めている。
それがたとえ、図々しさや遠慮のなさやニブさだと表現はしていても。
力が拮抗してない相手と遠慮のない掛け合いが出来るのが、何よりの証拠。
三人にとっての貴重な友人である事に変わりない。
「俺ら、結構お前の事気に入ってんだぜ」
「僕ら、結構小松君に感謝してるんだよ」
「れら、結構松ん事大事にしてるし」
嬉しくて小松は笑った。
「僕も皆さんといれてとても楽しいですよ!」
今後も三人との関係を大事にしていきたい・・・そんな思いをありったけ込めて。
* * *
ただトリコさんがガララワニ編で一考の余地なく”駄目だ”って言ったのが気になっただけの話。
トリコマ寄りだなと思っていたら、サニーの一言がぶち壊してくれました。
え、なに?サニコマだったの、これ?
とりあえず、ココが幸せならそれで良いと思います。(え)