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きみるはGパン似合わないからやめた方が良いよ。
え、明日のBBQをめっちゃGパンTシャツで行こうとしていた私は一体どうすれば・・・!?
Gパンだったら2日くらい穿いても平気かなーとか思って荷物も少なくしちゃうぞ作戦だったのに・・・!
うわああ・・・何来よう!?
今になって焦ってます。
そんな訳で週末更新はありません。
崩壊の足音のおまけをアップしようと思ったんですが、思ったより長くなりそうなビミョーな感じになったので(ボツれ!)先にココマパロをアップ。
教会に戻り、購入した荷物を片付ける。
ココは購入したバッジをマントの留め具にすることにしたようだ。
小松は少し考えて、包丁を包む布に付ける事にした。
「そう言えばココさんが手に持ってる紙袋は何ですか?」
ココと小松が逸れている時にココが買ったものらしい。
外から見えないので気になっていたのだ。
「おっと、そうだった。これは小松くんに使って貰おうと思って」
「へっ・・・?ボク・・・?」
「そう」
「・・・開けても良いですか?」
「うん」
微妙な顔をしているのは、きっとこれ以上ココに何か買ってもらうのは申し訳ないと思っているのだろう。
しかしココは小松に助祭をしている間の給金を払っていない。
小松は普段からココの世話になっているし、助祭の仕事などほぼあってないようなものだ、と言って断るのだ。
それにしても毎日食事を作ってもらったりといわゆるお抱えコックのような、家政婦のような事も行ってくれる。
ならばこれに対して給金を払うべきかと思ったが、一緒に行っているものでもあるし、住み込みをさせていただいているので家賃がわりのようなものだと言われる。
宿屋の主人からいくばくかの給金を貰っているらしいので、ココからも更に貰う事は出来ない。
何より貰っても自分にはほとんど使い道がありませんから。
そう言われてしまうとココは口を噤むしか出来なかった。
これ以上言えば、むしろココに世話になっているから、と小松がココに払いだしそうな雰囲気だったからだ。
「わぁっ!これってグルメケースですか?!」
紙袋には大きめのグルメケースが入っていた。
都会ではかなり出回っているが、田舎ではまだあまり普及していない。
食材をベストな状態で保存してくれる特殊なケースだ。
料理なら調理したての温度を保ってくれる便利グッズでもある。
「小松くんが使うにはぴったりだろう?」
紐を通せば肩からかけられる仕様になっている。
「ほら、これでおっちょこちょいな小松くんでも忘れる事もないし」
首からグルメケースを提げさせ、紐の長さを調整してやった。
「グルメケースなんて、忘れたくても忘れられませんよ!!」
だって小松は初めて目にしたのだ。
確かに食材ではない。
ココの胃に入るものではない。
けれど小松にとってはとても嬉しいものだった。
「つ、使わせてもらっても構わないんですか・・・?」
聞いてくる小松の目は期待にキラキラと輝いている。
けれど決して小松は貰っても良いか、と聞かなかった。
まぁ、ココも小松にあげるとは言っていないのだけれど。
本心は小松に使って貰う為だけに買ったものなので小松にプレゼントしたいくらいなのだが、きっとこれ以上は小松は受け取るまい。
そう思ってココはあえて小松に貸す、という形を取った。
「うん。どんどん使ってくれて構わないよ」
「ありがとうございます!」
小松はこの上なく嬉しそうだ。
買って良かった。
ココはそんな小松の様子を見て目を細めた。
「あの、ココさん…」
「ん?疲れたかい?まだ少し時間はある。今日は遅くなるだろうから休んでて良いよ」
「あ、う…」
やはりココは良く分かっている。
旅商人が来ていると言う事は、食事処と何より宿がいつもより忙しくなるだろう。
「それなんですが、出来れば今から行きたいな、と…」
料理の仕込みだけじゃない。
普段使ってない部屋の片付けや掃除、枕を干したりとしなくてはいけない事は山ほどある。
宿屋の夫婦は広場にいなかった。
小松がいない分、きっといつもより準備で忙しくしているに違いない。
「そうか…逆に誘っちゃって悪かったかな…」
「そんな事ないですっ!凄く楽しかったですし、これも買って頂いちゃったし…」
つけたばかりのバッジを見せる。包丁は小松の親の形見でもあり、切っても切り離せないものだ。
宿屋に行く時も常に携帯しているようなものに付けてくれるとココも嬉しい。
「そう言って貰えるなら良かったよ。宿屋の方も反対はしないけど、何かあったらすぐ戻ってきてね」
「はい!さっき言われたように、今日はかなり遅くなると思います。それと、出来れば明日は朝から宿を手伝いたいんですけど…」
旅商人達は明日の朝には出ていく。
朝の食事の準備や泊まった後の大量のシーツの洗濯。
お世話になっている人が忙しい時は手伝いたい。
「うん。行っておいで。僕は大丈夫だから」
ココは笑顔で許してくれた。
「ありがとうございます!じゃあボク、行ってきます!」
そう言うと小松は包丁とグルメケースを持って出ていった。
「転ばないようにね」
後ろ姿に声をかける。
小脇に抱えた包丁を包む布には、ココが贈ったCのバッジが光っていた。