[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
もー後二週間とちょっとで退職かぁ・・・
何だか感慨深いというか、全然そんな気がしないというか。
でも2月終わりからこっち、仕事の引き継ぎや区切りを毎日しているので、それが自分が終わりに近い事を感じさせてくれます。
や、その割に新しい仕事も振り分けられてるけど!
退職後の遊ぶ予定だけはしっかりバッチリ立ってます。
週末はソッコーで埋まってしまったので、平日をどう埋めるかがカギ。
・・・ってこんな事してるから、全国を遊び歩いてるとか言われるんだ・・・
続きは学パロココマ・・・でも学パロっていうか、現代パロ?
高校では、僕は“死神”から”ただの暗い奴”になった。
この田舎では、僕の力は知られていない。
けど知られないよう注意しないといけないのは当然で、余計な事を喋らないようにしていれば、どうしても口数は減ってしまう。
この生活に満足していた。
知らない人間からも嫌な眼で見られる事はなくなったし、少なくとも以前よりはずっと良い。
このままずっと、穏やかに、波風立てずに生活していれば、満足だった。
家族の事は考えないようにしていた。
中学生までのボクと一緒に、それまでの過去と一緒に全て、捨てた。
捨てた------筈だったのに。
「・・・君、は・・・・」
タイの色が違うから、一つ下の学年なんだと分かった。
分かったけど、納得は出来なかった。
喋る事を辞めたココが、何故か忠告してしまった人間。
二人だけだった。
誰も聞いてないから。
だから。
ただの気まぐれだったとしか言いようがない。
何かに目を輝かせ、嬉しそうに笑う少年が、哀れだったから。
「君は、死んだ筈じゃ・・・」
あの時と寸部変わらない姿で、あり得ない人物がそこにいた。
いや、変わらないというのは違う。
確かに外見は変わってない。
そして、浮かれているような、幸せそうな顔も。
けれど、ココがあの時見ていた黒い影は、何処にも見当たらなかった。
それが、唯一の違い。
「------あっ!!」
向こうも驚いたように声をあげて指を指してきているということは、ココの思い違いではないだろう。
「あの時の綺麗な眼の人----あっ!!」
ぱくっと口を閉じる。
以前それで僕の機嫌が悪くなったのを覚えていたのだろう。
しかしそれを凌ぐ驚愕に、僕はそんなのを気にするどころじゃなかった。
100%だ。
今まで黒い影を見た人間は、遅かれ早かれ確実に死んだ。
その遅い範囲だって一週間かそこらがせいぜいで、4年も生きながらえているだなんてあり得ない。
いや、そもそも黒い影が消えたのがあり得ない。
消える時は、棺に入って再会する時だけだったのに。
「・・・本当に、あの時の、君?」
恐る恐る手を伸ばせば、届く前にぎゅっと手を握られた。
ビクリ
全身が強張る。
僕に触れてくる人間なんていなかった。
「あのっ!ごめんなさいっ!」
「え?」
「僕、思った事はすぐ口に出ちゃうみたいでっ」
「う?」
「だからっ、貴方の目が綺麗って思ったのも本当でっ!それが貴方を傷つけてしまうとは思わなくてっ!」
「あ・・・・」
「ああっ!ごめんなさいっ、僕、またっ・・・!」
ぐるぐるぐる。
混乱して上手く頭が回転しない。
手を握られている。
硬直して上手く言葉が出てこない僕にも臆することなく喋りかけてきていて。
あの時と同じように、何度えぐり出してしまおうかと思った呪われた僕の目が綺麗だって。
こんな死神と称される僕をまっすぐに見て。
君の目の方が、よっぽど綺麗なのに。
嫌な黒い影なんか見えてしまう僕の目なんかより、ずっとキラキラ輝いていて。
血の気の引いた、青白い顔で死に装束を身にまとい、瞳を閉じているのではなくて。
興奮気味に、頬を染めながら一生懸命反応のない僕に話しかけてきて。
つまり、やっぱり彼は生きていて。
そして握られた手は離される気配もない。
「また会えて良かったです。僕、ずっとあなたに謝らなきゃって思ってて」
-------会えて、良かった。
友達なんかいない。
産んだ事すら親に後悔されるような僕に、初めてかけられた言葉。
驚いて、うろたえる彼。
握られている手が暖かい。
「大丈夫ですか?どこか、痛いですか?」
「・・・?」
足りない背を一生懸命伸ばして、僕の頬に触れた。
離れた彼の指は濡れていて。
僕はようやく自分が泣いていたのだと気がついた。
* * *
ココは小松に急速に落ちていくと良いと思うんだ!という気持ちの表れ。
毒より死相が見えるにスポットを当てたら、とてつもなく暗い話になりました。
あるぇー?